【コラム】子どもたちを守る夏の備え 熱中症対策、プール活動・水遊びの事故防止のポイント
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〜プール活動と熱中症対策の基本を見直しましょう〜
夏の訪れとともに、園では水遊びや屋外活動が増え、子どもたちにとっては楽しい時間が広がります。その一方で、熱中症や水の事故といったリスクも高まる季節です。
2025年6月からは、熱中症対策が法令により義務化され、教育・保育施設においても明確な対応が求められるようになりました。本コラムでは、園で今すぐできる基本の対策を、最新情報を交えてご紹介します。
■ 2025年6月から「熱中症対策」が義務化されました
厚生労働省の定めにより、2025年6月1日から全国の事業所等において、一定条件下での熱中症対策が義務化されました。保育園や幼稚園といった教育・保育施設も対象となります。
これは、近年の猛暑による職場での熱中症による労働災害が増えているためです 。特に以下の環境での作業が対象となります。
【義務化の対象となる条件】
・暑さ指数(WBGT)28℃以上 または 気温31℃以上
・継続的な活動が 1時間以上、またはトータルで 4時間以上 ある場合
【義務化された主な内容】
・作業・活動の見直し(暑さの中での屋外活動短縮や延期)
・定期的な水分補給の促進
・服装の調整や休憩場所の確保
・体調不良時の迅速な対応体制づくり
これは職員だけでなく、園児の健康管理にも大きく関わる改正です。園として熱中症対策マニュアルを整備し、日々の活動計画に反映することが求められています。
引用:厚生労働省 職場における熱中症対策強化について
■ プール活動の基本は「監視」と「判断」
プールや水遊びは楽しい反面、少しの油断が事故につながります。特に、未就学児は突然の体調変化や溺水のリスクが高く、職員の的確な役割分担と冷静な判断が不可欠です。
【主な対策ポイント】
・監視者と指導者を分ける(監視者は水中に目を離さず、安全に専念)
・活動前の安全確認(水深、排水口、周囲の設備点検)
・活動中の休憩と水分補給を組み込む
・WBGT(暑さ指数)をもとに活動判断(高温時は中止または短縮)
引用:こども家庭庁 教育・保育施設等におけるプール活動・水遊びの事故防止及び熱中症事故の防止について
■ 園内でできる日常的な熱中症対策
屋外だけでなく、屋内でも発症リスクがあるのが熱中症の特徴です。乳幼児は汗腺が未発達で、自分で不調を訴えることも難しいため、大人の目が非常に重要です。
【基本の予防対策】
・水分補給は「喉が渇く前に声かけ」し、こまめに促す
・活動時間は暑さ指数で管理:11〜15時を中心に活動短縮または屋内へ
・服装・環境を整える:吸汗速乾素材、帽子、日陰、風通しの良い場所
・日々の体調観察:「顔色」「汗のかき方」「ぼーっとしていないか」などのサインに注目
■ 応急処置のポイント:すぐ動けるかがカギ
熱中症が疑われたら、初期対応の早さがとても重要です。あらかじめ職員全員で応急処置の流れを共有しておきましょう。
【応急対応のステップ】
①涼しい場所へ移動(屋内や日陰)
②衣服を緩めて、首・わき・太ももの付け根などを冷却
③水分・塩分、経口補水液などを補給
④意識がもうろうとしていればすぐに救急要請(119番)
■ 「伝える・気づく・備える」が安全を守る
子ども自身が「暑い」「しんどい」と気づき、伝えられるようになることも大切な力です。
「暑いときはどうすればいい?」と一緒に考える時間を持ちましょう。
同時に、職員間では毎年の熱中症対応訓練やマニュアルの読み直しを習慣にしておくと安心です。
■ まとめ:安全な夏は、日々の準備と判断から
対策項目 | 実施内容 |
熱中症対策義務化への対応 | WBGT・気温確認、水分・休憩の計画的確保 |
プール活動の安全管理 | 監視体制の確立、視界確保、役割分担の明確化 |
子どもと職員の体調管理 | 毎日の声かけ、衣服・室温の調整、行動の観察 |
応急処置体制の整備 | 流れの共有、訓練、マニュアル確認 |
子どもたちが楽しく、そして安全に夏を過ごせるよう、職員一人ひとりが意識を持って日々の保育に取り組むことが何よりの対策です。
参考:子ども家庭庁 教育・保育施設等における事故防止及び 事故発生時の対応のためのガイドライン
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