【コラム】教育DXロードマップ「12のやめることリスト」から園の“これから”を考えるヒント

~「教育DX推進ロードマップ」から見える、保育の未来~

毎日、膨大な量の書類に追われて、こどもたちと向き合う時間がもっと欲しいと感じていませんか?
保護者との連絡、出欠の確認、保育の記録…どれも大切な業務ですが、もっと効率的にできたら、先生方の「時間」と「心」にゆとりが生まれるはず。

そんな願いに寄り添うヒントが、2025年6月13日にデジタル庁などが改訂・公表した「教育DXロードマップ」に詰まっています。一見すると学校教育向けの内容に思えるかもしれませんが、幼稚園・保育園・認定こども園などの幼児教育・保育の現場にとっても、今後の方向性を知るうえで大切な指針です。

このコラムでは、現場の先生方や事務の皆さんが「うちの園にも関係あるの?」「何から始めたらいいの?」といった疑問に寄り添いながら、ロードマップから見える保育の未来と、今すぐできる小さな一歩を一緒に考えていきます。

「教育DX」って、園にも関係あるの?

DXとは「デジタル技術を使って、仕事のやり方や仕組みそのものをより良く変えていく」こと。つまり、ICT活用で、保育の質を守りつつ現場の負担を減らしていくという考え方です。

このロードマップでは、学校だけでなく、幼児教育・保育の現場も含めて「教育現場全体でのICT活用の必要性」が明確に示されています。保護者とのやり取り、出欠や登降園の記録、保育記録や帳票管理など、日常業務の中で役立てられる内容が多く盛り込まれています。ICTは、先生たちの「時間」と「心」にゆとりを生み出す、頼れる味方になってくれます。

出典:「教育DXロードマップ」(デジタル庁)

 

園にとって、どんな変化があるの?

「教育DX推進ロードマップ」は、今後5年間でめざす姿とそのステップを示したガイドラインです。保育現場に関連する主なポイントを3つにまとめてご紹介します。

 

  1. 事務作業がもっとスムーズに

これまで多くの時間と手間がかかっていた紙ベースの事務作業に、ICTの力を活かしていく流れが進んでいます。
国も、「現場の事務負担を減らして、保育に集中できる環境を整える」ことを明確に方針として掲げています。


例えば、これまで保護者への連絡事項やイベントのお知らせを紙で印刷し、手渡しで配布、さらに参加申込書を紙で回収し、手書きで集計していませんでしたか?
これをオンラインの連絡ツールやお知らせ配信システムに切り替えれば、配布の手間も集計作業も不要に。先生方は連絡帳の記入や書類整理に追われる日々から解放され、こどもたちと向き合う時間を増やせます。

 

  1. 「育ち」の記録が、保育に役立つ情報に

日々の保育の中で記録しているこどもたちの発達や様子を、デジタルで積み重ねていく動きが出てきています。
ただ「記録する」ことが目的ではなく、こどもの小さな成長や変化に気づくきっかけにすること、そしてそれを振り返りや共有に活かすことが大切にされています。
紙のノートや写真だけでは難しかった「見える化」によって、保育者同士の連携や保護者との共有もスムーズになります。

 

  1. 無理なく、できることから少しずつ

ICTの導入と聞くと「すぐに全部変えなければ…」と身構えてしまうかもしれませんが、そういった必要はありません。
国の方針としても、園ごとのペースに合わせて、できることから少しずつ取り組んでいくことがすすめられています。
ICTに慣れていない職員の方がいても大丈夫。まずは登降園記録やおたより配信など、わかりやすく効果を感じやすいところから始めるのも一つの方法です。
自治体による補助制度やサポート体制も今後さらに広がっていくことが見込まれています。

「やめるべき12のこと」に注目!

今回のロードマップの中で、特に現場にとって参考になるのが「教育・保育現場でやめるべき12のこと」という項目です。

これは、新しいことを始める前に、まず現状の見直すべきやり方や非効率な慣習をリストアップしたものです。

出典:「教育DXロードマップ」(デジタル庁)

まずは、この中で「これならウチの園でも変えられそう!」と思える項目を一つだけ見つけてみませんか?

園内の職員会議などで、この12項目を一緒に見てみるだけでも、意識の変化が生まれるきっかけになるかもしれませんよ。

ICTは「保育を支える道具」

ICTというと、「難しそう」「かえって手間が増えそう」と思われがちですが、上手に活用することで本来の保育に集中できるようになったという声も増えています。

たとえば…

・書類作成の時間が減って、こどもと関わる時間が増えた
・保護者との連絡がスムーズになり、不安や行き違いが減った
・職員どうしの情報共有がしやすくなって、引き継ぎがスムーズになった
・保護者からの欠席連絡が自動で集計され、朝の引き継ぎがスムーズになった

ICTは、決して「仕事を奪うもの」ではなく、「保育を支える道具」です。

今できることから、少しずつ

すべてを一度に変える必要はありません。

以下のような小さな一歩から始めるだけでも十分です。

・「やめるべき12のこと」を職員で共有してみる
・他園のICTの取り組みを調べて、話し合ってみる
・日常の中で「これってデジタル化できそう?」と問いかけてみる

まとめ

保育の仕事は、こどもたちの成長を支える、かけがえのない仕事です。だからこそ、先生方が働きやすくなること、保護者とのやり取りがスムーズになることは、こどもたちにとってもプラスになります。

「教育DX推進ロードマップ」は、そのためのヒントをくれる指針です。 まずはこのコラムを園内で共有し、「やめるべき12のこと」の中から、一つだけ「これならできそう!」という項目を選んでみてはいかがでしょうか?

未来の保育現場を、こどもたちと先生方、そして保護者の皆さんがもっと笑顔になれる場所に変えていくために、今日からできる一歩を一緒に踏み出しましょう。

 

 

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